レトロな自作アンプ修理奮闘記

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今を去ること40数年前の1970年代にトランジスタのプリメインアンプを自作した。
雑誌や音響メーカーの機種の回路図を見て回路をまねたことが懐かしい。
愛着があり捨てられず、ずっと部屋に置いてはあったが部屋のレイアウト上、
左右のスピーカが有り得ない位置になってしまって聴く事はなかった。

なぜか最近聴きたくなってスピーカを均等に左右配置し直し、中央に座れる
ようにレイアウトを変更した。

アンプは動作はするが、スイッチ類が接点不良か音が切れたりする。特に
MUTINGとSTEREO/MONO切り替えスイッチが調子悪い。VUメータの針も
左右バランスが取れていないので感じ悪い。

パソコンもない当時のことで、アンプ全体の回路図もVUメータの駆動回路
の回路図もどっかにやってしまって見つからず、実物の回路を追うしかな
かった。そして駆動回路を改善した。具体的にはトランジスタhfe合わせ、
電解コンデンサ交換、ダイオード交換等)

不良を起こしているスイッチは分解し、接点復活剤で接点を磨くと黒ずんで
酸化していた接点汚れが取れ接触は良好になったようだ。
以上でどうやら直ったと思ったら、VUメータがなぜか壊れていた。針が途中で
引っかかって動かないのだ。付けたり外したりの振動が悪かったかも知れない。
このVUメータは針式でアナログ/レトロ感満点なのだが、左右が一体になっ
ているものだ。どうしても欲しく、ヤフオクやネット通販を探した。

ところで正式のVUメータはえらく高価で販売されている。ここで使うマイクロ
アンペアレベルの電流計のとは、値段の桁が違う。 しかしソニーのテレコ、
ヤマハ、パイオニア、トリオ等のかつての一流音響メーカのアンプには使われ
ている。ちなみに使っていたVUメータの裏には、パイオニアのロゴがあった。
VUメータは大きな音には瞬時に追随し、小さくなるときはゆっくりと戻る特性を持た
せないければならない。また小信号での不感帯が出来る限り小さい方が良い。
マイクロアンペアの電流計でそれをやるには、実は結構ノウハウが要るのである。

やっと共立エレで販売されているのを見つけた。外形は従来よりやや大きく、メータ
パネルの取り付け窓を大きくし、干渉するスイッチ類を2,3個僅か移動した。久しぶ
りのシャーシ、ヤスリ工作であった。メガネをはずしたりかけたり大変であった。

共立エレのVUメータを取り付けるため、干渉する矢印のスイッチ、ジャック
を5mm下に移動。写真は工作が終わった後のもの。

VU裏側

この工作を行っているとき迂闊にも引っかきキズを付けてしまったのが心残りではある。
アルミヘアラインにレタリングしてラッカー仕上げしているので消すことはまず無理だろう。

共立エレのメータのデザインが気に入らないので、前使っていたメータの化粧パネ
ルを慎重に剥がし、共立エレのメータに上張りした。(ゴム系接着剤を軽く使用)
針も引っかかることなく上手く行ったかに見えた。

共立エレのメータ
共立ラジケータ


従来のメータ化粧パネルを共立エレのメータに上張りした(レトロ風が好みなので)
このとき、針が根元付近で接触する部分があったので慎重にパネルを削った。
文字盤張替え

メータの照明が中央一点のみで気に入らないので、3箇所から照明するように
メータケースにドリルで穴をあけた。今考えるとこれがまずかった。穴あけの
振動のためか片側の針が引っかかるようになってしまった。分からぬままネジ
調整などしていたら致命的に壊してしまった。

仕方ないので同じものを再注文。こんどは穴あけの際、針を養生テープで動か
ないようにし、モータ部に削りくずが入らないように覆い、慎重に穴あけを行った。
なお養生テープを剝がす段階で塗装が剝げてしまうと元も子もないのでそう
ならないことををあらかじめ確認しておいた。穴あけ後、針を押さえ養生テープ
を剥がし、手をそっと離す。
これが奏功し、何ら痛めることなく3つの照明球の穴をあけられた。なおこの
照明球は、レトロな雰囲気を出すため、LEDではなく豆電球である。この豆電球を
ムギ球と呼ぶがなぜムギなのかは私には分からない。

ムギ球.。ヤフオクで10個で300円
ムギ球

メータパネルの窓とメータパネル自体の縁は黒ぶちにしてあるが、安易に
黒マジックで塗ってあった。黒マジックではやはりムラが出る。
今回窓を大きくするのでこれに変わるものjはないかと探していると、
マットブラックなるマスキングテープ があることがわかった。てかりの無い
つや消し黒で直線もビシッと出る。値段も安い。ヨドバシカメラで送料込み
150円と言う安さ。早速注文して使う。

マットブラックマスキングテープ
MT01P207 [マスキングテープ

VUメータに明かりが入り、音にあわせて動く針。癒される。
修理上がり

癒しの空間!!! (拡大可) 見えているDVDは、BS・にっぽん百名山のライブラリの一部。全山の録画完了。
layout.jpg

さてここからは、作成したアンプについて触れる。
最終段には、東芝のTH9015Pパワーパックを使用した。
回路がわからなくてもアンプが組めると言うことで雑誌などに製作記事が出ていた。
しかし今それを見ることは国会図書館にでも出向かないと見られない。
TH9015P.jpg

TH9015Pの内部等価回路
TH9013P回路

アンプの上蓋を開けて見る。何と稚拙な作りであることか。
内部
右の基板は、パターンを書いてエッチングまでした。プリ部分だが、レコードプレ
ーヤのない今は使われない。その上にあるのが、VUメータ駆動回路。
先に書いた通りVUメータ駆動回路は、音が大きくなるときは、針はすばやく追随し、
小さくなるときはゆっくりと戻るように結構ノーハウが要る。dB指示させるための
圧縮回路は入れていない。そういう知識はなかった。

以上が修理記だがかかり始めから結構な時間がかかった。
田舎は抵抗一本でも通販しなければならない。(電子部品店にもない場合)
好きでやってるから苦ではないが。

・現物から回路図を起こす作業
・VUメータ代品を捜す作業
・VUメータを注文する作業(しかも2回)
・VUメータの駆動回路を修正する作業
・LEDのヤフオク入札(レトロな雰囲気が出なかったのでダメ)
・ムギ球Aのヤフオク入札(電流流し過ぎで切れてしまった)
・ムギ球Bのヤフオク入札(これに決定う)
・TH9015Pのデータシートを捜す作業(参考のため入手したかったがネット上には皆無)
・東芝にTH9015Pの資料を送ってもらう依頼(捜してくれたようだが古過ぎた製品で、
ないと言われた。たとえ40年前の大昔でも自社の販売した製品の技術資料がないとは
考えられないことと思うが。そういう時代か。)
・シャーシ工作(窓明け、穴あけ、ヤスリがけ)(製作当時は手回しドリルでよくやったものだ)
・マットブラックマスキングテープを注文する作業
・近くの電子部品店に足を運ぶ作業
・半田付け配線作業
・スミチューブ(熱縮チューブ)のヤフオク入札

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アンプ製作当時から聴いているスピーカー。確か就職した初ボーナスで買った記憶がある。
軟らかい音との評判だった。フォスター(今のフォステック)のGZ-75。エッジレスコーン
スピーカーとか言った。
GZ-75.jpg

余談
今回のVUメータ回り、スイッチ回りの半田付けされた配線を一旦外す場面が
あった。そして元に戻した積もりがTH9015Pの出力端子をGNDに落としてし
まっていた。
TH9015Pのケースは放熱のためシャーシに接触させてある。音が片方しか
出ないので変だなと思っているとシャーシがかなり熱を持ってきた。あわてて
電源を切るまで30秒余り。出力端子をGNDに落としていることが分かり、
やっちまったな、TH9015Pは召されたと思った。折角ここまで来たのに。
ところが配線を正常に戻して電源を入れてみると生きていた。保護回路が入
っているのか。でも良かった。

最近はyoutubeでクラシックを聴いている。ネット経由でもCD並みの音質は出
ているので気に入った曲は一旦wavファイルに録音し、CDにも焼いている。
しかし途中CMが入るのには参っている。編集ソフトでCMを捜し出し削除する
ことは出来るが大変である。

多くの曲はモノラルである。古い曲しかアップできないということがあるのだろうか。
アンセルメとスイスロマンド交響楽のベートーベンなど気に入って1番から聴き
直している。

6/7
安全の為、電源コードを交換した。今までのものは、プラグの付け根がフレキシブル
になるように成型されていないので折れて切れやすい。さらにアンプのシャーシから
引き出す部分はただのシャーシに空けた穴であり、さすがに不安になった。ここの部分
は昔はゴムブッシュを使うところだが、手持ちが無いのでたまたまあった6.5φ大型
プラグ(ヘッドホンなどに使われた)の樹脂製カバーをブッシングとして再利用した。
しかもプラグの付け根はフレキシブルに成型されている。これに電源コードを通した
わけだ。

電源入り口
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